こんにちは!
看護師7年目のノアです。
何度か転職を経験した私ですが、「これは失敗だったな」と思うことや、面接を受けて入職したものの「何か違うかも」と感じて、たった2日で辞めてしまったことも何度かありました。
看護師として働いていく中で、職場選びの難しさや、自分との向き合い方、そして”自分に合った働き方”とは何か。本当にたくさんの学びがありました。
今回は、そんな転職の失敗から得た気づきを、リアルな経験を交えてお話ししていきたいと思います。
この記事の内容
【失敗談1】もっと医療行為がしたい 自分の気持ちに気づいた保育園での経験

私が保育園で働こうと思ったのは、PICUでの高度な医療現場で働いていくうちに心が疲れてしまい、もっと医療行為の少ない穏やかな環境を求めていたからです。
でも実際に働いてみると、思ったよりも医療行為を行う場面は少なく、健康な子どもたちの保育が中心で、いざ病児の子どもがいても保護者の方がすぐにお迎えに来るため、看護師の出番はそれほど多くありませんでした。
自分では「もう医療行為はあまりしたくない」「もう医療現場には戻れないかも」と思っていたけれど、実際に医療から離れてみて、初めて気づいたんです。
「看護師の資格を取ったんだから、やっぱり医療行為がしたい。」
この気づきは働いてみないと分からなかったこと。保育園という場所で過ごす中で、看護師としての”やりがい”に改めて向き合えました。
【この経験からの学び】
今振り返ると、「医療現場から離れたかった」気持ちに素直になることも大切だったけど、「何が自分にとってやりがいを感じるのか」まで掘り下げていなかったことが、この転職の失敗だったと思います。
【失敗談2】高収入に惹かれて入職した結果 福利厚生を甘く考えていた私の失敗

内視鏡クリニックに転職したととき、私が条件で1番重視していたのは「お給料」でした。
立地もよく、給与面もこれまでよりも良く、さらに看護技術を磨ける。
「ここしかない!」と思って、すぐに決めてしまったんです。
でも実際に入職してから、福利厚生の確認をしていなかったことに気づき、後悔することになりました。
そして、いざ働いてみると、社会保険ではなく医師国保に強制加入であることが判明。後から先輩看護師に聞くと、”申告した人だけ社会保険に加入できる“という事実でした。結局再度申請して、社会保険に加入し直したので、保険証が届くのに時間がかかってしまったのを覚えています。
【この経験からの学び】
事前にしっかり説明を受けていなかったこと、そして私自身が確認していなかったことが大きな反省点です。特に福利厚生については、聞きにくい内容ではありますが、最初から「どんな制度があるのか」「どんな条件で加入できるのか」を確認しておくことがとても大事だと学びました。
【失敗談3】”アットホームな職場”の言葉を信じた結果

求人サイトで紹介されていたその職場は、「先生たちが毎日笑い合っている」「スタッフ同士も仲が良い」と書かれていて、面接の担当者も「すごく楽しそうに働いてますよ」と言われていました。
でも、実際働いてみると、全然そんな雰囲気ではありませんでした。
内視鏡の検査件数を多くしていたクリニックなので、看護師は6〜8人ほどいましたが、仕事中はピリピリ感が漂っていて派閥も存在していました。
特にしんどかったのは、人の悪口ばかり言ってばかりで、自分は働かない人。仕事はしていても、態度が悪かったり、上司(経営者側)には良い顔して自分を優位に見せようとするような人もいました。
【この経験からの学び】
「人間関係が全てを壊す職場って、こういうことか」と痛感した経験です。
私がこのクリニックを退職した決定打は人間関係です。
【失敗談4】なんとなく憧れて選んだ美容クリニック。でも実際は…

美容クリニックを受けようと思ったきっかけは、自分自身が美容クリニックに通っていたこともあり、看護師として「ちょっとやってみたいな」「私も綺麗になれるかも」という、ほんのりした憧れや好奇心、お得感からでした。
面接も無事に通って、「美容看護師」という華やかなイメージに、自分も少しワクワクしていたのを覚えています。
でも、いざ採用されてから冷静に考えてみると、患者さん(=お客さん)は全て女性、スタッフもみんな女性。その職場環境や雰囲気に、自分には合わないかも…という戸惑いが生まれました。
私はどちらかというと、患者さんと気さくに笑いながら、自然体のコミュニケーションを大切にしたいと考えていました。だからこそ、美容クリニック特有の「丁寧で綺麗な接客」や”お客様”として対応する看護師スタイルがあまり向いてないという思いがだんだんと増していきました。
また、美容医療に対しても、「本当にそれをやりたいのか」と自問自答したときに、”自分もやってもらいたい”という気持ちが先で、心からやりたい仕事ではなかったということにも気づきました。
結局そのモヤモヤした気持ちは拭えず、入職する前に辞退するという決断をしました。
この時の転職は、ろくに自己分析をしなかったので、自己分析の重要性を改めて感じました。
【この経験からの学び】
・「なんとなく興味がある」だけでは続かない。職場と自分の相性はとても大切
・美容クリニックのような”接客✖️看護”の場では、明確な目的意識が必要
・働き方のスタイル(患者さんとの関わり方)も、自分の価値観に合うかを見極めることが大事
【失敗談5】辞め癖がついたかもしれない 何度も転職を繰り返した後悔

看護師として働いていく中で、私は何度も転職を繰り返してきました。
面接を受けて内定をもらっても、いざ入職になると「やっぱり違うかも」と辞退してしまったこともあります。
実際に入職しても、思っていた雰囲気と違ったり、自分の価値観に合わなかったりして、なかなか「ここだ」と思える職場に出会えず、転職を繰り返してきました。
「またすぐ辞めてしまった」という気持ちが積み重なっていく中で、気づけば「辞めること」が習慣のようになっていた気がします。
中でも、内視鏡クリニックでの経験は大きな転機でした。人間関係は最悪で、派閥や陰口など毎日が気詰まりな環境。でも、その中でも優しいスタッフや仲良くなったスタッフもいたおかげで、なんとか2年半は耐えれました。
「ここでまた辞めたら、どんどん経歴が悪くなってしまう」「何も続かない人だと思われたくない」そんな気持ちで踏みとどまっていたけれど、やっぱり限界が来てしまって、結局退職することになりました。
あの頃は、本気で思っていました。「私は看護師に向いてない。」「看護師自体を辞めて全く違う仕事をしてしまおうか…」と何度も考えたことがあります。
でもその度に思ったのは、「せっかく頑張って取った資格だし、まだもう少しだけ頑張ってみようかな」という気持ちでした。※今の勤め先に出会わなければ、看護師を辞めていたかもしれません。
そこから、「看護師が向いていない」のではなく、「自分に会う環境にまだ出会えていないだけ」かもしれない。そう思えるようになったのは、何度も迷って、立ち止まって、自分と向き合ったからです。
【この経験からの学び】
・辞めることは悪くない。でも「なぜ合わなかったのか」を考えて言語化することが大切。
・看護師が向いていないのではなく、環境や働き方が自分に合っていなかっただけかもしれない。
・転職を繰り返す自分を責めるのではなく、次の選択にちゃんと向き合うことが前進の一歩。
・環境や働き方、人間関係が合っていないのに我慢し続ける意味はない。自分に合った正しい職場を探すことが大事。
5つの失敗談まとめ
何度も転職を繰り返してきた私ですが、どの経験にも共通していたのは、「思っていたのとは違った」「福利厚生がない、条件が良くない」「人間関係が悪い」という内容でした。そのたびに迷い、悩み、自分を責めることがありました。
でも、振り返ってみると
その失敗だと思っていた経験が、今では「自分を知るきっかけ」になったと思っています。

私がしてきた転職の失敗
・医療行為ができず、やりがいを感じられなかった保育園勤務
・「アットホーム」の言葉を信じて入ったら、人間関係が最悪だったクリニック
・高収入に惹かれて、福利厚生を全く確認していなかった
・美容クリニックに憧れて応募したが、自分には合わなかったと気付いた経験
・何度も転職や辞退を繰り返し、「もう看護師やめようかな」とまで悩んだこと
確かに、遠回りだったかもしれません
でもあの時の迷いや失敗があったからこそ、「自分はどう働きたいのか」「何が合わないのか」を少しづつ言葉にできるようになりました。
そして何より、あのたくさんの経験が、今の自分の”看護”につながっています。
多様な職場で出会った人たちや、悩んだ時間があるからこそ、今、目の前の患者さんに向き合う姿勢や、自分らしい働き方ができているのだと思います。
転職、もしくは今の職場で悩んでいる方へ

私自身、転職を繰り返す中で、正直とても疲れてしんどい思いをしました。
だからこそ、こんな思いをする人が少しでも減ってほしいと思っています。
これから転職を考えている人には、できるだけ遠回りせず、自分に合った職場に出会って欲しい。
そのためのヒントや選び方を、私の経験をもとに伝えていけたらと思っています。
もちろん、実際働いてみないとわからないこともあります。でもその中でも、「こうしておけばよかった」「これは気をつけてほしい」といったことが、きっと誰かの役に立つと信じています。
仮に失敗だと思ってしまったことも、そこで積み上げた経験は決して無駄じゃありません。
だから私は、これからも看護師の転職ノウハウや、職場選びで大切にしてほしいことを、リアルな体験を通して発信していきたいと思っています。

最後まで読んでくださって、ありがとうございました!